移住日和

都市部から地方移住することになった人のブログ

品種確定株を買うつもりが、一般流通のフィンガーライム(ピンクスパークリング)を買ってしまった件

以前こんな記事を書きました。

ijubiyori.hatenadiary.com

要約すると
・一般流通品は流通名ごちゃごちゃリスク有り
・品種によって収穫時期や収量、耐寒性に差がある
・一部「原産地より直輸入の品種確定」を売りにしている業者もいる

妻とも情報を共有し、どの品種を買うかまでじっくり検討していたのですが。。。
最寄りの大型園芸店「国華園」さんにて一般流通品に一目ぼれしてつい購入しました。

購入したのは「ピンクスパークリング」
(画像データ消してしまいました。。。)

小ぶりだと山椒のような見た目。
実際の購入時は一回り小さいポットに入っておりましたが、
スリット鉢信者なので早速植え替えております。

幹を見ると台木は不明ですが、接ぎ木っぽいですね。
カンキツ系だから定番のカラタチですかね?
一般流通の品は挿し木のイメージだったので、うれしい誤算です。

お値段は2980円。
一般的なカンキツ苗と比較するとべらぼうに高いですが、
・接ぎ木
・珍しい種
と考えるとまぁ妥当な価格設定かなという印象です。

この界隈は「品種確定」というところでピリピリしている印象ですが、
「何色の実がなるのかなぁ」なんてのんびり数年待つのもまた趣味なのかななんて考えております。

ちなみにこの「ピンクスパークリング」。
品種確定を売りにしているお店のラインナップにはない品種なんです。
っということは、品種確定苗を買い増ししても被らない!!
移住で何かとお金が入り用なのですぐにとは言えませんが、いずれ品種確定苗も追加予定です。

自然農は理想だが、まずはエッセンスを取り入れるところから

こんにちはタジオです。
地方移住に伴い、庭に家庭菜園スペースを確保することができました。
料理が趣味の私は、小売で少量ずつ買いずらい薬味やハーブなどを少量多品種で育てられたらという心づもりでおりました。

ただ昨今の地球環境の変化や農家の高齢化問題。
そして昔からあった自給農への憧れから、次第にガッツリ家庭菜園をする方針にシフト。

色々と勉強していく中で「自然農法」という手法に関心を持ちました。
無農薬・無肥料・不耕作がベースの考え方で、先駆者達がそれぞれ哲学を持っていて輝いて見えます。
「従来の慣行農法をしなくて良いような土壌を作る」と捉え柔軟に様々な農法を取り入れている人がいる一方で、
自然農法「道」のような農法そのものを極めようとしている方も。

気持ちだけでいうと後者の考え方に惹かれます。
ただ、我が家の土は長年防草シートが庭全体に掛けられ、土質もあまり良くない。
土本来のチカラを引き出すにも、地力不足。

理想を追い求めても腹は減るので、まずは安定した自給率の確保を目標とします。
有機栽培をベースに徐々に自然農にシフトできればという方針。
初年度の具体的な方針は・・・
・初年度は有機たい肥を投入し、地力を回復
・積極的に空きスペースで緑肥を栽培(藁マルチの確保)
この2つを基本軸に家庭菜園を運用していこうと思います。

以下、やること・やらないこと一覧

やらない事リスト

農薬を使わない
化学肥料は使わない
ビニールマルチは使わない(初年度は使う)

やる事リスト

ビニールトンネルは使う
堆肥は使う(土壌が改善されるまで)
酸度改善の資材は使う(なるべく控え目に)
育苗ポット・培養土は使う
緑肥・草マルチ用の種の持ち込みはする
F1品種の種も積極的に使用する
農薬代わりに木酢液と石灰水は消極的だが使用する

生豆からコーヒーの栽培チャレンジ

こんにちはタジオです。
唐突ですが、私は大のコーヒー愛好家です。
ハンドドリップ歴15年、自家焙煎歴2年といったところでしょうか。

自家消費レベルでは納得のいくコーヒーを淹れれるようになったと自負しております。
しかし趣味として考えると安定=変化のない日々に悶々としているのも事実。
次なるステップを考え始めました。

コーヒーミルの最高峰コマンダンテに手を出すか?
自家焙煎の道具を変えてみるか?
それもまた良いでしょう。
ただ、もう少し源流。
コーヒーの生豆の生産をしてみたいと思うようになりました。

一般的に日本の気候はコーヒー生産に向いていないとされ、
我々消費者はネットや本の情報を元に生産国の気候や精製方法の差に思いを馳せています。
いわばブラックボックスともいえるこれらの工程を経験することにより、
より一層コーヒーへの理解を深められるのではないかと考えました。

思えば、園芸店に限らずホームセンターや100円ショップにまで「コーヒーノキ」が観葉植物として売られています。
つまり育てることは可能だということ。
しかし、ネットを検索しても自宅で栽培→焙煎まで行っている人はごく一部。
では何がハードルなのか、そして自宅栽培のスタートとしてこのエントリを記述します。

そもそもコーヒー(ノキ)とは

アフリカ大陸原産の常緑低木で、
・アラビカ(エチオピア
・ロブスタ(コンゴ
・リベリカ(コンゴ
が代表的な品種で、特にアラビカ種が全体の7割強の流通を占めています。
もともとはリベリカ種が20世紀前半までメジャーでしたが、耐病性と品質に優れたアラビカ種に置き換わりました。
熱帯・亜熱帯の気候を好むため、赤道から南北25度圏内を「コーヒーベルト」としコーヒーの主な生産地となっております。
日本はというとそこから大きく外れているため、コーヒーに適した環境とは言えません。

コーヒー栽培のハードル

上記の通り、コーヒーに適した環境ではない為、温室等で栽培を行う必要があります。
暖房費等多大なコストが掛かる一方、コーヒーノキ1本から採取できる生豆は約500g。
焙煎まで行うと約400gまで減ってしまいます。
一般的なコーヒー1杯あたりの必要量は10~15gなので、26~40杯分しか取れない計算になります。
費用対効果としてはかなり厳しい数字だと思われます。
しかし、一般家庭で少し楽しむ分にはどうでしょうか?
耐陰性があることから暖房のある生活スペースに観葉植物として育てることで、1年に1度数杯分のコーヒーを楽しめる。
私の感想としては「有りだな」と思いました。
ちょうど、常緑の観葉植物が欲しかったというのもあります。

 苗の入手について

品種を選ばなければ100均~園芸店まで年中どこでも購入可能です。
むしろ品種が選べません。
おそらくアラビカ種だろうとは思いますが、ほぼ一律「コーヒーノキ」としか表記が無いですね。
それでも良いのですが、もう少し拘りたいのが性分の私。
もし一般流通の苗から豆を取ったとして、味の比較をしようにも
・品種に理由があるのか
・育成法に理由があるのか
判断がつかず、全力で楽しめないように感じました。
じゃあどうするか。
種(豆)から育てればよいのです。
しかし、新たなハードルが。。。

市販の豆は圧倒的に発芽率が悪い問題

我々が「生豆」として認識しているのは米でいうところの「白米」。
もみ殻に値する「パーチメント」という内果皮が除去された状態です。
発芽にはマストではないものの、発芽率に大きくえいきょうするのだとか。
ここで選択肢は2つ。
・パーチメントのついかコーヒー豆を購入する
・発芽率の低さを許容し、普段使っている生豆を利用する
私の選択は後者でした。
理由としてはやっぱり味の比較。
ここで普段使っていない豆を育てても、味の比較がしづらい。
なら、発芽率の低さをカバーする量を撒けば解決するのではという安直な打算もあり。

播種方法

①1日ほど水につけ十分に水を吸わせる
②①で沈んだ豆を選別する
③市販の育苗培養土に播種
④気温25度の部屋で管理
発芽チャレンジをしている方々のブログを読んでいく中で②④の工程の有無が発芽に影響しているのではと考えました。
結果は。。。

発芽報告

使用した豆

f:id:KandaMorioka:20220211211800j:plain Amazonで様々な生豆を販売されているマツヤコーヒーさんのブラジルサントスNo2を使用。
定番の産地ですが、入手難易度・価格ともに日常用にはちょうどいいですよね。

2022/02/10 給水開始

丸1日漬け込みを行いました。
発芽率が低いとのことなので1杯分、約10gの生豆を使用しました。
生豆でもこんなにコーヒーらしい色が出るんですね。
f:id:KandaMorioka:20220211211743j:plain

2022/02/11 発根確認

発芽まで数ヶ月掛かることも。。。
とネットで見かけていたので気長に待つつもりでしたが、一部の発根を確認!
発根率は5%ぐらいでしょうか。
丸1日経った段階で、11粒の発芽がありました。
とはいえ、絶妙な場所から根が出ているなぁ。
推測ですが、変な場所から発根するのも発芽率の低さに影響しているのかも。
f:id:KandaMorioka:20220211211750j:plain 育苗ポットに植え付け。
5〜6粒ずつ分けてポット植えしました。
管理温度は22度。
さてどうなるか。
f:id:KandaMorioka:20220211211755j:plain

まとめ

市販の生豆からでも発根率が悪いものの、発根させることができました。
ただ、よほどのこだわりが無ければおすすめはしません。
発芽率が悪く、なおかつ初期成長が極めて遅くコスパは良くありません。
私が数か月掛けて行っていく作業、100均でワンコインで済みますから笑
でもまぁ、常用の生豆由来ということもあり品種確定しており、なおかつ愛着も湧いてきました。
鉢栽培だと収穫まで5年ほど掛かるようですが、気長に楽しみたいと思います。

フィンガーライムの種類と購入時の注意点

「庭に柑橘果樹を植えたいな」
と思い続けて、数か月。
ミカン?レモン?ライム?いろいろと考えてはみたものの、ピンとこない。
「できれば市場で出回らないような変わり種かつ実用性のある果樹がいいなぁ」
という欲張りな要望を叶えてくれる1本をようやく見つけました。

それはフィンガーライムというここ数年で出回り始めた種類の果物です。
最近ではTVやYouTubeで取り上げられたりと少しずつ認知度が上がってきています。
今日は苗木の購入前リサーチに取りまとめた情報を共有します。

フィンガーライムとは

オーストラリア原産の粒状の果肉が特徴的な柑橘類。
カラフルなキャビアのような見た目で料理の上に散らせたり、カクテルに入れたりと用途は多彩。
もともとは原住民が食していた野生種ですが、90年代からオーストラリアの少数農家で栽培が始まり、00年代に徐々に広がりました。
成長が遅く接ぎ木でも3年以上の育成期間がかかることから、需要と供給のバランスがあいません。
また、樹木にトゲがあり手作業が必要なことから、手間もかかる為、高級果実として扱われている。

オシャレ!に尽きるのですが、個人的に魅力に感じるのが果肉を潰すことで風味がひろがるというところ。
料理でもお酒でも、口に含むごとに楽しみがあるというのはいいですね。

品種確定問題

さて、フィンガーライムを調べていく中でぶち当たるのが「品種確定問題」。
平たくいうと「国内流通している品種、結構バラバラ」ということ。
これ、果実の商業流通の視点で考えると厳しいですよね。
たとえば「料理の差し色として赤を使いたかったのに、絞ってみたら緑で台無し」
なんて事態も想定できます。
また、路地植え前提で考えている場合、寒さへの耐久性の差が重要になることも。

これに対して長野にあるフィンガーライムジャパン様はオーストラリアの農家から自家輸入し、
接ぎ木(≒クローン)苗を販売してくださっているので安心して購入できます。

逆に家庭菜園、鉢植えなどであればそこまでシビアに考えず、
付き合いのあるお店から国内流通苗木を購入するのも良いかもしれません。

個人的には果樹ということもあり長い付き合いになることから、
可能であれば品種確定しているフィンガーライムジャパン様及び代理店様から購入したいかなという気持ちです。

ちなみにアメリカの園芸サイトでは
「何色の実ができるかわからないのも楽しいよね!」
と品種ごちゃまぜを楽しむくらいのスタンスで記述されていました(笑)

種類

多くの種類があるフィンガーライム
どれを選んでいいかわからない!
っということで簡易的ではありますが、OZフィンガーライム様の説明を元に特徴と収穫時期を纏めてみました。

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注意点は3つ
1.色についてはアバウト(黄色&緑、赤&ピンクは結構曖昧なので目安程度にお考え下さい)
2.収穫時期はオーストラリアの気候での記述です(日本は北半球なので半年ほどズレ込みます)
3.〇×で記述している部分は個別説明があったもののみ記述(記述がなくても、性質があるものもある可能性あり)

私のチョイス

個人的には寒さへの耐久性と収穫期間がポイントかなと思います。
いわゆる暖地に住んでおり鉢植え前提で考えておりますが、
冬場は霜が降りることもある為、保険的に寒さへの耐久性は欲しい。
また、自家消費&おすそ分けを目標としている為、ドッと短期間で取れるより収穫期間が長いほうがいい。

その基準でいえば、
・テイスティグリーン(黄色系)
・レッドシャンパン(ピンク系)
がベターかなと。

予算があれば、プラスアルファで
・真っ赤な種類
・収穫期間が遅い
品種が追加できたら完璧!
夢は広がりますが、懐事情と要相談予定です。

あとは入荷を待つのみ

さぁ、あとは購入するのみ!ではあるのですが、いかんせん流通量が少ない。
数か月後に入荷するとの情報があったので、今は入荷を楽しみに置き場所など準備に入ります。

【DIY】畳のフローリングリフォームをDIYで行おうと試算したが、不器用なので結果として業者に頼んだ話

こんにちは、【タジオ】と申します。
ひょんなことから地方移住で築40年の戸建てに住むこととなり、てんやわんやしております。

先日は不器用な私たちが「うまーくヌレール」を使って、漆喰DIYをする記事を書きました。

ijubiyori.hatenadiary.com

今回は住居リフォーム第2弾!
畳のフローリング化です。
リフォーム素人でもわかるお高そうな施工。
ただ、恥ずかしながら資金が心許ない。
できたらDIYで安く済ませたい。。。

そんな思いでブログやYouTubeを隈なく閲覧し、DIYの試算までいたしました。
ただ、結果として内装屋さんにお任せすることに。
今回はその経緯と考えを語りたいと思います。

築40年の畳部屋の現状

築40年とあって何かと手を入れる必要がある頃合い。
畳の状態はこんな感じです。

畳自体の擦れやキズは大したことないですが、かなり年数が立っているため日焼けがすごい。
ただ、畳を剥がし裏面を確認したところ、新品のように綺麗。
所謂「裏返し」でなんとかならないことかと調べました。

畳の張り替え費用

方法 タイミング 施工 費用(1畳あたり) 6畳の価格(目安) 10畳の費用(目安) 納期(目安)
裏返し 2~5年 畳表を裏返し、畳縁の交換 4000円 24000円 40000円 1日程度
表替え 5年~,痛みが激しい場合など 畳表、畳縁の交換 5000円~ 30000円~ 50000円~ 1日程度
新調 10年~,凹みがあるなど 全て交換 10000円~ 60000円 100000円 2日以上

我が家のケースでいえば、キズなどは少々。
しかし、既に数十年経過していることを鑑みると新調が望ましい。

部屋は2部屋、6畳間と8畳間で合計14畳。
単純計算で14万円以上は掛かることになります。
ここまで来ると畳の刷新だけではなく、フローリングへのリフォームも検討することになりました。

畳からフローリングにリフォームする費用(業者)

素材 費用(6畳)
無垢材 220000円以上
合板 200000円以上

ネット検索したところ、大体上記の価格帯のようでした。
畳との違いとして部屋ごとに下地張りの工程が必要な為、工賃が部屋数分掛かります。

畳からフローリングにリフォームする費用(DIY)

もしかしたらDIYでできるんじゃ、、、と調べてみると結構ヒット。
DIY系YouTuberなどもたくさん動画を出してくださっており、イメージがしやすい。
材料費(6畳)で大体50000~100000円。
フローリング材の材質でかなり変化するようですが、概ねこんな形。

また材料費とは別に下記の費用もかかります。
・畳の処分代:自治体によって変動あり
・工具代(現在保有していないため):約50000円

結果として業者に依頼。その心は?

見積もり結果が上記です。
6畳+8畳の計2部屋の施工見積もりをお願いしました。
結果は約32万。

見積もりの際に業者さんに伺ったお話として 「DIYブームでチャレンジして、失敗してから連絡が来ることが増えた(DIY費用+業者代が掛かるので大惨事)」
とのことでした。
私たちはDIY初心者なので尚更失敗する可能性が高い。。。

DIYの方が確かに低コストではあります。
ただ、壁紙のように劇的に安く済むかと言われるとそうではありません。
また、DIY初心者という事もあり、電動工具を購入するところから始める必要があり、増々コストが。。。
1/5の費用ぐらいで収まるようであればDIYで行いたいところですが、実際には1/2ほど。
さらにDIYの失敗リスクを鑑みると、業者さんに依頼するのがベターだなという結論になりました。

まとめ

DIY=安価に済ませられるというイメージではありましたが、「どれだけ安くなるか」はジャンルによって様々。
先日の壁紙のように失敗しても危険性がなく、かつ1/5くらいになるのであればDIYする価値が高いです。
ただ、今回のように失敗のリスクがある中で、1/2ほどであれば業者に依頼することもアリなのかなと思いました。

【DIY】不器用な私がうまーくヌレールで上手く塗れなかった話【失敗で分かったコツと癖】

初めまして、【タジオ】と申します。

ご縁があって婿入りすることになり、都心部から地方に移住することとなりました。
住居は妻の親族が数年前まで使用していた築40年ほどの一般的な戸建て。

築40年というのは住む分には問題はないけれど、何かとガタがくる頃合い。
車で言えば10年落ち、走行距離10万キロといった感じでしょうか。
「リフォーム」というのもひとつの手なのかもしれませんが、恥ずかしながら資金がない。
なるべく低コストで、でも見栄え良い家にしたい。

そんな想いの中、ホームセンターを物色していたら出会ったのが
「日本プラスター うまーくヌレール」
まず興味を惹いたのがカラーバリエーションの多さ。
漆喰と聞いてまず思い浮かべるのはヨーロッパの外壁、また姫路城。
白やベージュのイメージです。
ただ、この製品はデザイナーズマンションなどでよく見かけるコンクリート打ちっぱなしの壁に近い色,また真っ黒などもあります。
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これは面白いと妻に相談したところ、彼女も良い反応。
こうして僕らは漆喰DIYに挑むこととなりました。
ただ、不安もありました。それは僕らが不器用だということ。

漆喰について

漆喰とは

まずは漆喰についてのお勉強です。
漆喰とは消石灰を主成分とした建築素材です。
雨風に弱い土壁そのままに比べて防水性を与えることが出来るほか、不燃素材であるため外部保護材料として、お城をはじめとする様々な内外壁に使用されてきました。
ただ、外壁に使用する場合は厚さ3ミリ以上で塗るのが一般的で、1ミリ程度の厚さの内装では過度な期待はしないほうが良いかと思われます。

日本と西洋では漆喰といっても少し成分が違う

日本と海外の漆喰は同じものなのでしょうか。
結論から先に言うと違います。
ベースとなる消石灰は同じですが、そこに何を混ぜるかといった点で異なります。
住宅様式や気候風土などに合わせて世界各地で組成が異なっており独自の発展を遂げているのが漆喰なのです。
西洋の場合は消石灰+砂、日本の場合はプラスαですさ(麻)、海藻のりなどの有機物を混ぜて作られます。
すさはツナギ、海藻のりは接着ではなく保水効果upの意図で混ぜられ、これは作業効率向上に寄与します。
なんだか「職人」って感じしていいですね。
ちなみに日本の漆喰は英語で'Shikkui'と呼ばれ、別物として扱われているようです。

漆喰の効果

一般的な住居では壁紙が主流ですが、漆喰にはどんな効果があるのでしょうか。 主に挙げられる効果は以下の通りです。

  • 明光性:高い反射性があるので部屋が明るく感じる
  • 調湿性:優れた吸放湿機能を持ちます
  • 抗菌性:消石灰を主成分にすることから強アルカリで強い殺菌能力があります
  • 安全素材:ホルムアルデヒド二酸化炭素を吸収し、再放出しないとされています
  • 不燃性:不燃素材と認定されているほどの不燃性を持ちます

まさに日本の住宅向けといった素材ですね。
個人的には漆喰で塗られた部屋を訪れた際の明光性に驚かされたことがあり、期待しています。

うまーくヌレールについて

特徴

*カラバリ豊富 * 蓋を開けてすぐ塗れる * 程よい水分量で塗りやすい * 開封後も密封すれば保管可能

などの特徴があります。 業者さんみたくトロ船で練り込んだりする必要がなく、すぐに使えるのはメリットですね。
本格的なものと比較すると割高ではありますが、上記の手間が掛からず数部屋程度だったら許容範囲だと私は思います。

使用量の目安

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日本プラスター様公式サイトより
公式サイトによると4畳半で18kg缶1つ、8畳で18kg缶2つとのこと。
このことから部屋の広さあたりの価格(定価で算出)は下記の通りとなります。
※5kg缶:4785円、18kg缶:15235円

広さ 使用量 価格
4.5畳 18kg缶1個 15235円
6畳 18kg缶1個&5kg缶1個 20020円
8畳 18kg缶2個 30470円

今回施工予定の部屋は4.5畳なので15235円。
内装屋さんにお願いするとなると10万円以上掛かることから、かなりのコストカットが望めるはずです。

製品外で必要なもの

f:id:KandaMorioka:20211020142849p:plain 公式サイトの道具リストがこちら。
公式のコテ、コテ板はお高かったので、ホームセンターで1/5くらいの価格で販売されているもので代用しました。
また、床が汚れないように追加でブルーシートを購入しています。
こちらは床さえ守れれば良いので、一番安価なもので問題ありません。
実際に初回購入したものは以下の通りです。

  • うまーくヌレール本体:15235円
  • コテセット(ホームセンターオリジナル):1000円
  • マスキングテープ:800円
  • ゴム手袋(100均):300円
  • ブルーシート:800円

道具ゼロベースで揃えても2万円以下で手軽に揃えることができました。 ただ、、、後述しますが、うまーくヌレール本体とコテは追加購入しています。

施工と失敗

施工

2人での作業だったため、1人は脚立を使い上部中心、もう1人は下部中心と分担して下塗りを始めました。
事前にYouTubeの動画で情報収集とイメトレを行なっておりました。
「え〜、こんなに簡単に塗れるんですか!?」
とか
「下塗りはあまり丁寧になりすぎず、大雑把でOK」
みたいな事を見ていたので気負いなく始めたのですが、、、
冒頭で述べた通り私たちは不器用。
なかなか上手くいきません。

塗っても塗っても漆喰が壁に吸い込まれていくような感覚。
大雑把でいいとのことだが、なるべく凹凸を無くしたい。
終わりの見えない絶望感。
まさにそんな心境でした。

予定では半日ほどで下塗り+上塗りをひと部屋分終えるはずだったのですが、、、
実際の成果としては壁1面の下塗りで半日掛かり、心が折れて断念。
また、4.5畳で18kg缶1つが使用目安とのことですが、この時点で半分を消費していました。
これはいかんと1日置いて、ちょっと考えてみることとしました。

反省すること1日色々と改善点や癖が見えてきました。

失敗で分かったコツ

下塗りはなるべく薄く

分かっていたつもりでしたが、気づけば結構厚塗りをしていました。
技術不足ももちろんですが、元の壁紙が凹凸のある素材でした。
このことから塗っても塗っても壁に吸い込まれていく感覚で結果として必要以上に塗りたくってしまいました。
また、このことにより4.5畳で18kg缶1つが使用目安とされているにもかかわらず、壁1面で半分を消費してしまいました。
下塗りはあくまで下塗り。
下地の凹凸を軽く揃え、上塗りしやすくするため程度の感覚で薄く塗ったほうが良いでしょう。

短時間で端から順に

なんとなく壁にペンキとか塗ることに開放的なものを感じていました。
基本は端からと分かってはいたものの、いろんな所に疎らに塗っても後から揃えればいいやみたいな感覚です。
ただ、素材は塗った側から乾いていきます。
そのため、どこが塗り終わっているのか分かりづらくなっていました。
また半乾きの状態で修正しようとするとコテに引っ付きやすい。
まさにドツボにハマったような感覚でした。
大きくは上塗りで揃えるくらいの感覚で端から順々に施工していくのがベターかと思われます。

コテはなるべく大きなものを使用する

初回購入のコテは手のひらサイズの小さなもの。
初心者なので大きなコテは取り回せないのではと考えておりました。
ただ、小さいと言うことはその分だけ手数がいると言うこと。
角など細々としたところにはいいでしょうが、基本は大きなものでOKです。

リベンジとまとめ

前述の反省を活かし、残りの施工をやり遂げました。
体感ですが、労力は半分以下。
結果として追加購入で18kg缶とコテで16000円くらい掛かり、トータルコストは4万円弱。
決して安い勉強代ではありませんが、夫婦の一生の思い出話にはなるでしょう。
そういうのをコミコミにするとプライスレス。

ただ、皆さんはぜひ同じ失敗をしないでいただきたいと思い筆を取りました。
製品はホント素晴らしいです。
簡単」を真に受けた不器用がテキトーにやるとこうなるというアンチパターンとして受け取ってもらえたら幸いです。